ベルリンに居る鹿野さんとやり取りしていて、現地のオルタナティブ・スペース事情がとても興味深かった。
アトリエに使える物権が豊富で、家賃が安いため多くのアーティストがベルリンに集まり、「シーン」を生み出しているとのこと(ただし、アーティストのレベルは玉石混合だそうだが)。これからのアートシーンは、オルタナティブ・スペースの動きに多くを負うとも言っていた。
日本でベルリンの状況を真似出来るだろうか?
住環境は先ず無理だろう。
また、日本ではアーティスト自身が主体になって事を起こさない。これは鹿野さんも日本にいたら自分もギャラリー任せだったろうと言っていた。
何故?
チカラ関係が、ギャラリー>アーティストで、対等ではない。
対等でなければ萎縮してしまう。発表の度にストレスを感じるだろう。外部からストレスを感じるような展示があっていいはずが無い。
今後、ギャラリーは一部を除けば衰退していくはずだ。
特にレンタル・ギャラリーは、オーナー経営者の高齢化と跡継ぎ不在、若い人たちの経済状況を考えれば次第に縮小してゆくのは目にみえている。
銀座・京橋エリアは高い家賃がレンタル料金に反映し、借り手は少なくなる。
僕の場合、今後もレンタル・ギャラリーをする自信は全く無い。
何が出来るか?と考えたのが、アーティストと対等に運営出来るオルタナティブ・スペースだが、今の所、うまくいっていない。